絶対等級

詩は日記で日記は詩

メディア・ナランハ

今までどこにいたの。

どうやって生きてきたの。

 

 

 

 

 

ふとキスをしようと顔を近づけると

反射的に避けるしぐさ。

 

聞きなれないアラームの音で

虚弱なはずの身体の、起き上がる速さ。

 

染みついた警戒心と防衛力。

この人が今までどれだけ燦々たる世界の中で

生き延びてきたか突きつけられて

その勇気と世界の惨さに涙が出る。

 

 

反射的に避けた直後

君の方からキスをしてきてくれる優しさ

 

 

 

正当な怒りを隠さずに

はっきりとモノを言う鋭さ

 

「ゆび子の前ではほんとの自分でいられる」

 

その言葉の、くらむような眩しい重み。

 

ポーカーフェイスの得意な君が見せる満面の笑み

ほんとうに何よりかわいい。

 

そのすべてが

愛しくて、ありがたくて、 

 

 

 

 

 

恋愛に対して疑心暗鬼になってしまう癖が抜けきらない私に

どれだけ愛してるかこれでもかと示してくれる。

 

世界と人間に対して常に疑心を忘れない君と

私の愛に対する疑心はきっといい勝負だったんです。

私の疑心は君のおかげでだいぶ溶けてしまったけど。

 

 

 

 

 

ずっと監獄なんだと思って生きてきました。

 

 

私は自分のしてきた惨たらしい罪のために

此処に縛り付けられているのだと

それなら甘んじて受けようと

そう思うことで死ねない理由を繋いでいました。

そう思わなければ生きれませんでした。

そう思わなければ、この生の苦しみに理由を見つけて納得することが、

できませんでした。

 

 

 

君と出逢った時

私は長い長い刑期を終えた気がしました。

 

 

そんな君が勧めてくれた漫画

『懲役339年』を読み終えて

自分の人生がリアルタイムに画になったようです。

 

君のコアを占める作品も、感性も、君自身の経験も

何もかも私にとってファンタジーではなく、リアルでした。

現実に起こっていることでした。

 

「事実は小説より奇なり」とはよく言ったものです。

 

 

339年が終わる、時計の針が0になる。

鐘の音と一緒に。

 

私の懲役は本当に終わったみたいです。

 

 

 

だから、ここからは

本気で自由にやって行こう。

 

 

刑期は終わったけれど

今の社会的な現状が続く限り

やっぱり私にはタイムリミットがある。

 

このタイムリミットが伸びるかどうかは

君の寿命と、社会の変化にかかっている。

 

 

 

 

 

幾度目かの意見箱。

 

首相官邸にメッセージを送信した。

 

 

ビーガニズム

 

ベーシックインカム(もちろんゴールは無償循環へ)

 

そして、安楽死合法化

 

 

これで私が訴えたいことのコアを

 

ひとまずは全て

国のトップへ送ったことになる。

 

 

 

生きづらさを本気で見て見ぬふりできなくなってから

向き合ってきた脱搾取の、一貫して繋がっているあらゆるテーマの

思えば原点でした。戻ってきただけでした。

 

 

 

 「おかえり」

 

君と出逢ったとき、そう言われたような気がしたんです。

 

 

 

 

残りの人生、

どれだけ乾杯できるかなんだ。

 

 

この世のどんなものより美しい

君の笑顔を見ながら。