2021-08-01 蜃気楼 詩 砂漠で彷徨い見つけたオアシスは たいていが幻影なのと同じように 僕が求めたものぜんぶ 触れられそうなところで消えていく 人は信じられないなんて言いながら 未だ出逢わぬ誰かに 期待してしまったりする 共鳴しない音なんて耳障りなだけ 言葉にならない痛みは涙になって 闇色の泉をつくって溶けていく 僕が傷ついていた証なんて 跡形もなく消えていく 誰に言われなくても消してきた言葉なんて たくさんあった オアシスをつかめない 僕の涙がオアシスをつくる 誰かの休憩所になれるのか