絶対等級

詩は日記で日記は詩

つなぐ理由

 

あの頃のわたしを

 

生につなぎとめていたのは

 

大きな夢とか やりたいこととかじゃなくて

 

来週見たいテレビがあるからとか

 

そんな些細なことでした

 

 

好きな曲を流して

涙を流して

そんな散歩道

夕方の虫の 煩わしささえ 尊くて

ああこんな瞬間のために

生まれてきたのかもしれない って思える

 

朝5時の青灰色の視界や

あぁそれなんか似てるねって

言い合える瞬間

君とこういう気持ちになるために

生まれてきたのかもしれない って思える

 

わざと忘れてきた記憶

でも 確かにここにある感覚

どこまでも近くて遠い

其処から見ている私の姿は、思いは

あなたに届いていますか、なんて

顔をあげられる瞬間

 

届いてたよって

この五感ともうひとつで

感じられるとき

きっとまたくるし

もうすぐ

 

だから今日も

見たいものがあるからって

つないでく つないでく